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檸檬 (小説) : ミニ英和和英辞書
檸檬 (小説)[れもん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

檸檬 : [れもん]
 (oK) (n) lemon
小説 : [しょうせつ]
 【名詞】 1. novel 2. story 
: [せつ]
  1. (n,n-suf) theory 

檸檬 (小説) : ウィキペディア日本語版
檸檬 (小説)[れもん]

檸檬』(れもん)は、梶井基次郎短編小説。梶井の代表的作品である。得体の知れない憂鬱な心情や、ふと抱いたいたずらな感情を、色彩豊かな事物や心象と共に的に描いた作品。三高時代の梶井が京都に下宿していた時の鬱屈した心理を背景に、一個のレモンと出会ったときの感動や、それを洋書店の書棚の前に置き、鮮やかなレモンイエロー爆弾を仕掛けたつもりで逃走するという空想が描かれている。
1925年(大正14年)、中谷孝雄外村繁らとの同人誌『青空』1月創刊号の巻頭に掲載された。単行本は、梶井の友人である三好達治らの奔走により、梶井の亡くなる1年ほど前の1931年(昭和6年)5月15日に武蔵野書院より刊行され(印刷日は5月10日)、これが梶井の生涯で唯一の出版本となった〔鈴木貞美『新潮日本文学アルバム27 梶井基次郎』(新潮社、1985年)36-37頁、90-92頁、104-108頁〕〔淀野隆三「解説」(文庫版『檸檬』)(新潮文庫、1967年。改版2003年)325-349頁〕。同書には他に17編の短編が収録されている。文庫版は新潮文庫ちくま文庫その他で刊行されている。翻訳版はアメリカ()をはじめ、各国で行われている。
== 作品成立・背景 ==
『檸檬』の原型となっているのは、1924年(大正13年)に書かれた習作『瀬山の話』の中の断章「瀬山ナレーション」にある挿話「檸檬」である。この断章の挿話を数回の改稿を経て、その後独立した短編『檸檬』が出来上がった〔。『瀬山の話』は、「瀬山」という名の主人公の落ち込んだ精神状態が綴られているが、当時梶井は「瀬山極」(ポール・セザンヌをもじったもの)という筆名を使い、大学の劇研究会の雑誌に投稿していた〔〔。『瀬山の話』は京都に住んでいた三高時代の自身の内面を総決算する作品として試みられたものだが、結末がうまくいかず未完成となり、梶井はその中の一挿話「檸檬」を独立した作品『檸檬』に仕立て直した〔。
梶井は友人の近藤直人に宛てた手紙の中で『檸檬』を、「あまり魂が入つてゐない」と書き〔梶井基次郎「近藤直人への書簡」(大正13年11月12日付)〕、翌年の淀野隆三宛ての手紙にも、「檸檬は僕は当時あまり出すのが乗気でなかつた」と書き送っていて〔梶井基次郎「淀野隆三への書簡」(昭和7年2月6日付)〕、その文面からは当時の梶井自身は、あまり『檸檬』を評価していなかったことがうかがわれている〔『梶井基次郎全集第3巻 書簡・年譜書誌』(筑摩書房、1966年)〕〔。
これについて、梶井の友人であった淀野隆三の見立てでは、これは梶井が逆説的に言ったことで、実は自信を持って発表したと解釈している〔。なお梶井は、『瀬山の話』に遡る2年前の1922年(大正11年)、一個の檸檬に心を慰められるという内容の文語詩『檸檬の歌』も日記に書きつけている〔〔。梶井自身結核に侵されていたこともあり(それにより早世)、梶井の作品には『檸檬』のほかにも肺病の主人公が多い。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「檸檬 (小説)」の詳細全文を読む




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